『夜と霧』 生きる意味を問われている
2020年、コロナ禍の自粛期間中に最も生きる勇気をもらった本です。
ロングセラーの「夜と霧」という本をご存知でしょうか?
読んだことがない人でも、タイトルだけでも耳にしたことはあるのではないでしょうか。
第二次世界対戦時、
ユダヤ人の強制労働収容所での体験記です。
心理学者である著者フランクは収容所の医者として強制労働を行っていました。
一般の収容者とは違い、医者の待遇は良いものの強制労働には変わりがありませんでした。
この本の最も価値があることは、
心理学者の視点で収容者の心の変化をこの一冊にまとめたことにあります。
読み易いですが、読み物としては、気持ち良く読み終われる本ではありませんでした。
それでも、私は、この本を読んで救われました。
ナチスドイツ支配下での強制労働というのは、
生産性を目的とした建設的な労働ではありません。
→掘った穴を埋め、それを繰り返したり
人種の絶滅(ホロコースト)を目的とした労働が行なわれていました。
怖くないですか?
言い変えると、
“死ぬ為に行う労働”です。
これまで私は、
ずっと働く意味を考えてきました。
色んな人に働く意味を聞いてきました。
経営者やコンサルタント、障がいを患っている人から普通の人、管理者や平社員、いろんな立場の人の考えを聞いてきました。
お金のため、生きるため、社会貢献のため、など。
答えは多種多様ですが、
一様に、
労働を通して何かしらのメリットがあるから働いているという答えでした。
しかし、アウシュビィッツ収容所をはじめとした強制労働施設での労働は、
絶滅させる一つの手段として労働を用いているだけなのです。
“死ぬ為の労働”
私たちの考えている
生きる労働とは、真逆を生きた人々がいたことを知りました。
ショックでした。
働く意味をひたすら考えていたことが、馬鹿げているように思いました。
今年は、
コロナ渦で、
思うようにも働けず、
息抜きをすることも許されなかった。
比べるつもりはありません。
ただ、強制労働の当事者からすると、どうってことないのだろう。
“働く意味を考えられる”こと自体が、すでに幸せなんだと思いました。
そんな幸せに気付きました。
不謹慎かもしれませんが、
そんなことに気付いた私は、幸せだと思います。
この本の言葉を借りるなら、
「もういいかげん、
生きることの意味を問うことをやめ、
私たち自身が問の前に立っていることを
思い知るべきだ」
誰かが答えを出してくれるわけではありませんでした。
そして、人とは、
常に、“生きることの意味”の答えを迫られています。
唯一、
私達、一人ひとりの行動を持って、問いに答えることができるのです。
そして、未来の子どもたちが、
その答えの道を歩み、新たな答えの道が続いていくのです。
犠牲になられた方の、ご冥福をお祈りします。
そして、誰もが健やかでありますように。
読み易いですが、読み物としては、気持ち良く読み終われる本ではありませんでした。
しかし、私は、この本を読んで救われました。
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